よつばオフィスは産業医活動を軸として労働衛生、労務管理、リスクマネージメントに関する問題を解決するお手伝いをします。基本的に嘱託産業医のご契約をいただくことが条件となりますが、将来的には単発の業務も引き受けられるような体制を構築していく予定です。
最近、企業にSCR(Corporate Social Responsibility)が求められるようになりました。これを社会貢献(メセナ)や法令尊守という義務、縛りと考えないことです。間違えた方向に会社が進まないように、私たち第三者がトップと話し合いながら対策を講じることが、トラブルを未燃に防止し、良好な経営を継続することになります。
すなわちSCRは課せられた義務ではなく、経営の根幹をなすものなのです。
2020年に義務化されたパワーハラスメント、セクハラ、マタハラの対策を例に考えてみましょう。
トラブルを恐れ、対策を講じなかったとしましょう。会社にとって必要な社員はメンタルに不調をきたし、退職していくでしょう。このような状況が継続すれば社員は定着しません。これは会社にとって大きな損失となります。
また、対外的にも悪影響を及ぼします。さらに社会的には風評が低下することにより利益の追求にも結局は悪影響をおよぼすなんてこともあります。
何故、社員が定着しないんだろう。社内の雰囲気が冷たいな。等を感じることもあると思います。そこに目を向けないと企業の将来はありません。
この義務化された法令は零細企業にとっては未だ努力義務です。2年後に義務化されるから、それまでは何もしなくていいと考える方も多いのではないでしょうか?
努力義務ということは行政に強制されたり罰則を受けないで済むというだけのことです。
民事で争うことを免れるということではありません。
例えば、業務上の理由で精神疾患を患ったとしましょう。労災で認定されなくても、訴えられることは多々ありますね。
在宅勤務が増えたことにより、産業医活動もオンラインでできるように規制を緩和する動きもあります。
衛生委員会をきちんと行おうという姿勢がない企業、訪問はするけれど、積極的に業務をしない産業医が多いからこういった話が出るのだと思います。
誰のための産業医なのでしょうか。
訪問し巡視しなければ、衛生委員会で討論しなければ、面談も会って雰囲気を感じ取らなければ、外部の産業医や社労士は正しい判断ができません。
多くのフェークを流し、重要なことは何も報道しない現在のマスコミからは正しい世界の流れ、日本が向かっている方向は判断できないでしょう。
私たちの仕事も同じです。人の行動、思考に実際に触れて、その企業の組織文化、組織風土を見抜けないと、問題の本質は見抜けません。
木村竜一
労働衛生コンサルタント
日本医師会認定産業医
社会保険労務士
行政書士